クロシジミ 

 久住高原、由布岳山麓、飯田高原周辺などでは多産し、めずらしいチョウではありません。全国的には衰退が顕著です。


 平成20年8月4日(月)。♂。久住高原。チョウになってもアリがまとわりつくようです、すぐには飛んで行きません。「日本の昆虫A クロシジミ」(文一総合出版。蛭川憲男著)には、翅の上を歩くアリの写真がある。


 平成20年7月24日(木)。♂。久住高原。個体変異が大きいことが知られています。


 平成17年7月19日(火)。♀。大分郡湯布院町。


 平成23年7月16日(土)。♀。湯布院町。


 平成20年7月25日(金)。♂。久住高原。翅表はやや紫味を帯びる。


 平成20年7月25日(金)。♀。久住高原。翅表は褐色味。前翅基部にわずかに青色鱗が見えますが、青色鱗のないのが普通です。


 平成16年7月13日(火)。♀。直入郡久住町。
 アリのたくさん集まっているところに産卵します。白いのは卵で、アリのいない木には卵は全く見つかりません。この小さなミズナラの木には何十と産み付けられていました。
 平成16年8月24日(火)に行ってみたところ、この一帯の小さなカシワとミズナラの木は全て草刈り機できれいさっぱり刈り取られ、枯れ果てて捨てられていました。観察にちょうど良い木だったのに残念です。あれほどたくさんいたクロシジミは来年からは、少ししか見かけることはないかもしれません。こうして少しずつチョウは数を減らし、気が付いたときには絶滅寸前になっているのでしょう。


 平成20年7月29日(火)。♀。久住高原。
 この♀もアリがまとわりついても飛んでゆきませんでした。「化けの皮」は、剥がれないようです。産卵しようとする♀はアリの隙を窺って産卵するように見えます、そのためアリが来るとすぐに飛んでゆきます。
 「クロシジミの「化けの皮」は剥がれない やどりが243号(2014)9-11 」。他のサイトの興味深い写真とコメント